台風が来る時の正しい避難と持ち物を考える

毎年のように日本列島を危険に晒す台風

『〇〇年に一度』というマスコミの表現とともに激しく表現され、実際に過去に例を見ない大雨と暴風を伴って被害を与えてきます


雨量・暴風の規模もさることながら驚くべきは【発生個数と上陸の頻度】

加えて【線状降水帯】という言葉が新しく生まれてしまうほどの集中豪雨


そして洪水、土砂災害…


来なければ本当にいい、来ないことに越したことはない

それでも毎年うんざりするほど来てしまう台風から【命だけは】守れるように書いていきます



台風の予測進路の正確性


『破線の円は予報円で、台風の中心が到達すると予想される範囲を示しています。台風の大きさの変化を表すものではありません。予報した時刻に、この円内に台風の中心が入る確率は70%です。』
(気象庁HPより抜粋)

台風が発生した時、気になる事のひとつが予測進路です

実際に来てみたら大した事なかったり、想定以上に被害が大きかったりします


確率70%『予報円から外れてるじゃん!』といちいち腹を立てる人もいますが、当たり前のことを言います

台風が発生したこと、そしてその台風で被害を受けることがあるという事実

これに関しては100%の確率で情報をもらっています

そして残念なことに日本人は台風に慣れてしまっています

毎年何個も来るのである意味仕方ない、とは決して思わないようにしましょう

正常性バイアスを捨て去ってしっかりと情報を吟味し、避難が必要かどうかを見極めましょう


例えたった1人であっても大事をとって避難所に逃げ込むことはカッコ悪いことではありません

逃げ込んだ上で『大したことなくてよかったね!』と笑い話になるのが1番です



台風襲来時の正しい避難



焦らずに落ち着いて、明るい時間に避難する

台風に関連する自然災害(浸水・洪水・土砂崩れ等)は事前に被害が想定できます

想定できる災害において、これだけは必ず覚えておきましょう


台風による被災においては(住んでる場所にもよりますが)時間的余裕は必ずと言っていいほどあるはずです

※警戒レベルが発令され避難の目安がわかります

襲来前、事前に情報を得ている我々は前もって避難する時間も十分に与えられているでしょう


わざわざ台風が近づいてから夜間に逃げることはないのです
(緊急性を要する場合を除きます)


『何を当たり前のことを』と思われる方がほとんどでしょう

ですがそのほとんどの方が自分の住んでいる場所がハザードマップ内に入っているか確認してないというデータもあります(〇〇町の掲示板アンケートより)

これを機会に居住地域のハザードマップの確認をお勧めします

いざという時のその前に!



ハザードマップの確認



ハザードマップは居住している市区町村のHPに必ずありますが


当サイトでオススメしているのは役所に出向いて配布されている【ハザードマップ】を貰っておくこと

わざわざ貰いに行く手間はかかりますがメリットの方が多いと筆者は考えます

最新の情報を手に入れるにはHPで見るのが1番安心できますが、台風と同時に停電が起きてしまった場合などはインターネットが動きません

2022年のKDDIの大規模な通信障害のように予測不能な事態と重なってしまった時に安全マージンが確保できないことも考えられるでしょう

また紙のハザードマップであれば、ご家族でテーブルの上でマップを見て話し合うことも出来ることからご家族全員の防災意識も高まります 

実際にもらいに行くときに注意が必要なのは、居住している市区町村によって災害の種類ごとにハザードマップが作られていること


大都市になるほど

  • 地震
  • 土砂災害
  • 洪水・浸水

のように複数枚に分かれて発行されています(横浜市は全部で3枚でした)

記載する内容が多くなる大都市では仕方のないことで、分けて作ることでよりわかりやすく伝えることを目的としているようです


そのマップも置いてあるフロアが違ったりするので受付で聞いてみましょう(一緒に置いてくれればいいんですが)

忘れずに貰っておきましょう


ハザードマップを手にしたら近隣の避難場所を確認します

ハザードマップにはそれぞれ詳細に書き込みがあり、1番注意しなくてはならないのが


【その避難所が〇〇の警戒区域に該当しているかどうか】です

  • 避難所の一部、または全てが浸水区域の該当
  • 避難所の一部、または全てが土砂災害警戒区域に該当


まさかと思われる方も多いのですが調べてみると結構あります

『逃げようと思った学校で避難所が開設されない』なんて当日に知ってもて遅れになる場合もあるので、手に取ったら早々に確認しておくことが重要となります


後日時間がある時に家族で歩いてみると発災時に慌てることが少なくなるでしょう



避難時の持ち物



台風をやり過ごす短期的な避難時の持ち物
  • 軽食
  • 服装(なるべくリラックスできるもの)
  • スマホとモバイルバッテリー
  • 貴重品
  • オーラルケアグッズ(歯磨きよりは口腔内ウエットティッシュ)
  • 懐中電灯やランタン(停電時にトイレに行く用)


おおよそ1日で過ぎ去ってしまう台風に向けての最低限の避難グッズをまとめました

避難所経験のある方はご存知ですが安全が確保できるとお腹が空きます

もちろん生理現象でトイレの回数が増える方もいます

スマホのバッテリーがなくなることを想定してモバイルバッテリーは必ず用意しておきましょう


持ち物を用意していて逃げ遅れることがないように平時の時に準備しておきましょう


間に合わない時は命が最優先です!慌てずに!



まとめ

自分の身は自分で、そして大切な人の命も守るために必要な【事前の避難】

台風は住んでいる地域とそこに住む人によって怖さの意識が違います


それでも近年は一度に降る雨量が尋常じゃなく増加し、過去には被害が出にくかった地域でも危険が増えてきました


もう一度認識を改めて確認をしておくことが必要となります


筆者もよく立ち寄らせてもらう熱海の温泉街

熱海伊豆山土石流被害からちょうど今日で1年が経ちました

未だ責任の所在に決着がつかないこと、災害で命を落とされた方とそのご家族を思うと、悲しみを超えて憤りを禁じ得ません


ご冥福をお祈り申し上げます