瑞牆山に初心者が登った話

この記事は以下の人に向けて書きました
  • 日本百名山に挑戦中の初心者ハイカーの方
  • 登ってみたいけどどんな感じか知りたい方
  • コースどりのオススメを知っておきたい方
  • 【中級者】表記が大きけど初心者はどうだろう?と疑問の方


瑞牆山に初心者が登った話







山梨にある日本百名山の瑞牆山




初心者の筆者が挑戦し、経験してきたことをお話しします




今回挑戦して思ったことは…




  • 初挑戦の山で調理飯はせず弁当にする
  • 登山コースを調べるときはネットのみをアテにしない
  • 自分の体力と登山レベルに合わせて挑戦できるか考える
  • 登山保険には必ず入る(日帰りプランでも)




登山中、下山後からこの記事を書いている間も、これからの登山ライフを見つめ直すことができた本当に感謝すべき山となりました




ここまで勉強になって、さらに楽しめたのは久しぶりです




簡単にではありますがひとつひとつ書いていきます




筆者の登山歴(参考)
  • 40代半ば男
  • 登山歴4年目
  • 3月から11月の終わりまでが登山シーズン
  • 丹沢山塊がメイン、富士山はなんとか登頂したレベル
  • 車移動の営業で運動はしてない
  • 体力はありません
  • 体重90kg程度




初心者にオススメ【しない】周回コース




注意!



このコースは下りでケガをしやすい岩場を下りていくコースであり、かつ、ピストンコースよりも距離が長く体力も使うと筆者は感じました

自信のない人は無理せずに諦めましょう!体力とスキルがついてから挑戦しましょう!


キツイですが急登でも距離の短いコースをピストンする方が余裕があります(往復3km差があります)

尚、後述しますが、どうしても周回するのであれば逆回りすることをオススメします(下山時にベテラン登山者さんが教えてくれました)

筆者は間違えて登りました!

お間違えなく!







みずがき山自然公園をスタート





駐車場は無料で開放されています(キャンプ場にトイレあり)




車道〜林道歩き






最初は車道です







しばらくすると林道

準備運動にはちょうど良い傾斜です




林道終点から登山道に入ります





林道が終了し本格的な登山道が始まります







登山道には大きな岩が所々に…

自然は恐ろしい…



清流に出ます(滑ります)





飲んでも問題なさそうなとても澄んだ清流に出ます(自己責任です)

『手すりに注意』はそのままの意味、触るとグラグラします

支えるものではなく注意して渡るためのものと割り切りましょう





雨の次の日の山行でした

かなり滑り、片脚が水に落ちるというハプニングがありました

気をつけましょう



不動滝はまだまだ先です



川沿いを終えて登山道に戻ります




どこを進んでいいかわからない登山道

リボンと岩に描かれているマークを頼りに進みます





木漏れ日とウロの道



不動滝に到着




不動滝に到着

駐車場を出ておよそ1.5時間でトイレはありません

ハイキング目的や体力に自信のない方、体調のすぐれない方はここで引き返すことをオススメします




  • この先山頂から下山するまでトイレもベンチもありません
  • ここまでそれなりの距離と登りもありましたが、この先から本気の急登が始まります
  • 帰りはこれから登る急登を超える岩場を下ることになります








山頂をすぎて下山半分まで最初で最後のベンチがあります

必ずひと息入れておきましょう



不動滝を超えて進みます




不動滝を過ぎるとこういう道が増えてきます






ここも登り





沢も行ったり来たりします

そして






本日最初のロープ場に到着します



ししくい坂





ロープ場を超えてししくい坂の看板を発見

ここからがこのコースの本当の急登の始まりです






写真では伝わりにくいですが、この感じがずっと続きます

高低差約300m超を2キロくらいで一気に登るので体力のない初心者には至難です

脚を残しておきましょう






登っている急登をフリ返った様子です

登り慣れている人にはなんてことないのでしょうか…






所々から空が見えます

こちらは【王冠岩】

目視で確認できたのはクライミング用のロープ

『ファっ?!あんなとこ登るんか?!』と声が漏れました






その後、いくつかのロープ場を超えてやっと出てくる看板

間も無く山頂の気配…

いやいや!まだまだ登ります!





本当にキツイ急登でしたが顔を上げてみましょう!

ゴール間近の看板が見えるはずです!

ここまで来ればもう少し!



山頂へ…






下から見えた看板はこれです

山頂まであと10分…

ここまできたらゆっくり進みましょう






山頂直下に鎖場ラッシュが登場します

濡れていたのでズルズルと滑りました

ビブラムソールなら、あるいは!登山靴を見直す機会になりました






最後の梯子を越えて……







ようやく登頂です!おつかれ山です!






瑞牆山頂は岩の塊

落ちたら命はありません…

ですが眺望は抜群でした!抜群すぎて足がすくみ、怖くて立っていられませんでした笑


記念撮影をして少し休んで速攻で下山します




後悔続きの下山道






周回コースで設定して下り始めて直ぐ上を振り返ります

この高低差の岩場登山道を下っていきます





人の背丈を超えるほどの大岩






登ってきたコースの急登とは比較になりません

気を抜いて脚を滑らせれば滑落し、骨折は免れないかも知れません


『ケガをしたらどうしよう…怖い…』と後悔しながら慎重に下りました


筆者のような初心者はトレッキングポールに頼ることもできず、両手と尻をつけて下りるのが正解と判断しました



この後、下りの鎖場を3箇所くらい下りてきます

そのうちの1箇所は10m近くあったはず、余裕がなくて写真を撮れませんでした…



どうか皆様も気をつけて…



ここが岩場終わりの目印です






この階段が目印です

大岩を下る登山道の終わりを告げてくれます

逆に登りコースであればここからが瑞牆山の始まりですね



ケガのリスクを考えるのであればこちらを登り設定にした周回コースが正解です(何度も来ている登山客さんが教えてくれました)







天鳥川の標【富士見平まで30分】と書いてあります

富士見平には山小屋がありトイレ(有料)があります



ですが、そこに行くまでにもう【ひと山】越えなくてはなりません



山越えの前にベンチがあります、しっかり休んでゆっくり帰りましょう




富士見山荘を越えてひたすらにゴールを目指します






富士見平小屋の看板が見えます

登山客で賑わっていました(写真撮り忘れてます)


ここまで来れば登り返しもほぼ無く、ゆっくりと下山できます


筆者は今日の山行を反省しながら下ってました






途中、先ほど登頂した瑞牆山頂を見上げることができます


やっぱり落ちたら死ぬやつやん(心の声)






非常にわかりにくい帰り道の看板と入り口

見落とすと駐車場まで帰れません


注意が必要です







瑞牆山の登山道は全体的に迷いやすい印象でした

スマホの地図を使うのであればモバイルバッテリーが必須、初アタックであれば目的地も分かりづらいので気をつけましょう






【芝生広場】を目指します

下りてきた道は【みずがき林道】


一度間違えて戻りました、プチ遭難です






最後の沢を渡り






芝生広場を抜けて車道に出ます






車道を10分ほど進んで駐車場に到着です



本当にお疲れ様でした!




初挑戦の山はお弁当で挑戦しよう







『山頂で温かいものを食べたりコーヒーを淹れたりしたい』




筆者も地元の丹沢山塊で良く楽しんでおり、そのイメージでアタックしました




瑞牆山の山頂は大きな岩塊で出来ておりあまり広くありません




岩塊であることからフラットな場所が少なく、また長時間滞在するには他の登山客にも配慮が必要となります(両神山ほどではありませんが)








更に下から見ても分かる通り切れ込んだ山頂で人によってはかなり怖いかもしれません(筆者ももれなく)




落ちたら間違いなくケガではすみません




結局、行動食で凌ぎながら下山後に食べることに…




勉強になりました


  • 使えないクッカーやカップラーメンはただの荷物で重いだけ
  • 行動食の重要性に気づいた
  • 調理時間が時間的に難しい場合も考慮する




登山コースはネットのみをアテにしない







挑戦するにあたりいつもお世話になっているサイトにて初心者用のコースをチェックして挑戦しました




当日は朝6:00にスタート




平日のアタックだったこともあり駐車場はガラガラ




疑うこともせず登り始めましたが、山頂手前まで誰とも会うこともなく、また下りて来られる方とも1人もすれ違いませんでした




地図アプリ通りに進んでいるので道迷いの心配はありませんでしたが、こんなに人気がないのか?と不安になる気持ちのまま登頂




脚がすくみながらも山頂を楽しんだ筆者はボチボチと下山を開始します









この岩場の急登を登るのを避けるために周回コースを設定したのですが、下りていくうちにどう考えても下る方が大変だと気付きます




1.5mほどもある岩を手をついて下りる場所もあったり、5m近くの鎖場を下ったりと気を抜けばケガを避けられないような場所がとても目立ち、筆者のような初心者にはとても時間がかかります




さらに下山コースとして設定した登山道にはたくさんの【登り客】があちらこちらで息を切らしており、すれ違ったあるパーティの方がいうには




『向こう(不動滝)から来てこっちを下る人はあまりいないかな』と教えて頂いたほどした




登りで見た不動滝





休みながらもゆっくり下りていると、筆者の他にも【下り客】のパーティーがチラホラ




その方々は【ピストン登山】でそのまま金峰山にアタックするとかしないとか



『本来、(メジャーな)周回コースは(筆者と)逆回りだよ』と教えていただいた始末




ケガしないでね!と親切に道を譲っていただきました




知らないって怖いですね…




  • コース設定はネットだけを鵜呑みにしない
  • 登山雑誌に書いてあることが多いので調べること




自分の体力と登山レベル







これについては人それぞれの考え方があって良いと思います




ただし初心者の方や初アタックの方は時間的マージンは絶対に必要!




いつも登るのが遅すぎる筆者も早起きしてアタックしましたが、こんなにも下りで時間を取られるとは想定出来ていませんでした(岩場にビビりすぎてました)




下りコースタイムが単純に倍ほど掛かり、余計に休憩も挟んでなんとか下山




ケガしなかっただけ良かったと考えました




筆者のような平日ソロ登山者はリスクも多くなります




初アタックの山は可能であれば経験者と行くのも楽しむコツかもしれません




もしアクシデントに遭ってしまった時に仲間がいれば苦労が減りますし、苦労を分かち合う楽しみも味わえます




しかし、行ったことのない知らない山に挑戦するのはめちゃくちゃ楽しいんですけどね!1人で!


  • コースタイムはあくまでも参考と考えて行程を考える
  • 初アタックの山は、可能であれば経験者と登る
  • 1人で行くならパーティで行く時よりも更に慎重に!ケガしたら帰れません!




登山保険は必ず入ろう!







今回登り途中に脚を滑らせて川に落ちました




ヒザくらいまで片足が水に浸かってしまいびしょ濡れに…




原因は単純なもので、木道の一部がグラついていて足がはまっただけで済みました(そんなこともあってより慎重になりました)




『もし脚を挟まれていたら?』


『滑って頭を打っていたら?』


『ついた手が折れていたら?』




誰しもケガを好む人はいないでしょうし、何より自分が痛い




しかも自力で帰れなかった場合はレスキューを呼ぶ羽目になることもあります(実際に股関節が外れてヘリ+レスキュー隊に運ばれる女性に遭遇したことがあります)




リフレッシュするために登山にきたのにケガして帰る、しかも次の日は会社で嫌な顔をされる…




だけではありません!




登山は自己責任!




レスキュー隊やヘリの費用は実費になることが殆どで金額もケタ外れです




もしかしたら登山が嫌いになってしまうかも知れません




初アタックの山はもちろん、慣れた山に行くときでもヘリの出動費用やレスキューにかかる費用などの補填をしてくれる【登山保険】に入りましょう




ソロアタックなら尚のこと!数百円から入れます!




下りの岩場でケガしなくて本当によかったです…




  • レスキューやヘリのお世話になったら多額の費用がかかる
  • 何よりケガしたら自分が痛い
  • たった数百円で安心できる
  • アタック前日までに手続きを!




まとめ








登山後初めて4年ほど経ちました




今回の瑞牆山はこれから先に登山を楽しんでいく上でとても良い経験となったのは言うまでもありません




ケガをしないで楽しむのは登山の基本、万が一にも事故を起こしてしまえば登ることなど出来なくなることも考えなくてはなりません




当たり前ですがどの山に行くにも最初は初挑戦です




ワクワクと期待値を上げながら、同じくらいの下調べをしてからいきましょう!




どなたかの参考になれば幸いです




それではっ


ねこやまふぐお
ねこやまふぐお

最後までありがとうございました!