体調管理を兼ねて中年になってから始めた登山
3年目の夏に富士登山に挑戦しました
写真もほとんど撮ってる余裕もなくヘコたれた話ですが、どうか最後までお付き合い頂けるとヒントくらいは残せるように書いていきます
ちなみに
標高差、約1200mの片道約7kmの塔の岳(バカ尾根)を登るのに4時間前後かかります
お近くの方やご存知の方はご参考になさって下さい
目次
みんな書いている富士登山をわざわざ記事にする理由
吉田ルートを泣きながら登った私が言うのもおかしいですが
ナメたらいかんぞ!初心者には結構きついぞ!富士登山!
とにかくこれを強く伝えたいのです!!!
自分みたいな体型だったり普段は動かない仕事の人、始めたばかりの人や日帰り登山家さんは注意が必要です
安全に楽しむために、それこそ『富士登山』『日帰り』で検索するとたくさんの情報を目にします
『初心者が気をつけたい◯◯』
『初心者が忘れがちな◯◯』
挙句の果てには
『富士山は小学生でも登頂可能』
なんて記事もチラホラ見かけますが
ストップ!!!絶対に簡単に考えないで!
これを鵜呑みにしたら失敗します!!!
慎重に調べていても【初心者でも、初級者でもいける】という言葉に麻痺してしまい
嫌な思い出を作って帰ることになりますよ
ちなみに自分が登った時はクロックスの若者、革靴のおじいさんを見かけました
六、七合目で見かけた革靴のおじいさん
ケガせずに帰れたやろか
これ正直ありえないです!
登ってて楽しめてるのかな?ケガしないかな?
なんてまわりが心配しちゃいますよね!
しっかり準備して安全に富士登山を楽しみましょう!!!
登山口〜五合目〜六合目
駐車場から登山口まで
路肩停めの専用駐車場に到着したのは5:30
天気にも恵まれ、雲海の御褒美を頂戴しました
歩いて登山口を目指そうか、と準備をしていると30分でバスが来るとの情報を得て
朝食とストレッチに時間を使いました
バスに乗り、登山口に到着後に手洗いを済ませて水分補給とストレッチの続き
たっぷり1時間使って高山病対策をしました(でも結果的には高山病になりました)
登山口から六合目まで
コースタイム60分
最初にお話しします
私が感じた吉田ルートの最大の特徴ですが
岩場は両手も使うような急登!
岩場以外の登山道は砂礫が堆積!
まず深く埋まる堆積した砂利、砂礫の洗礼を受けました
砂利、砂礫の登山道はとにかく歩きにくい
進もうと足を前に出しても埋まったり、少し戻されたり、踏ん張りも効かないので全然進まない!!!
砂浜より大粒、ビーチより歩きにくいな
雪山ハイクといい勝負だ
五合目から六合目までのこの区間、初心者を試してきます!!!!
砂利!砂礫!マジ勘弁です!
しかもずっとこれが付きまとうのが富士登山だなんて!!!
実際には体力を使い果たし、六合目到着で帰る人もいるくらいでした(帰宅者は軽装の方々が目立ちました、無理せずに帰って正解ですね)
後ろから抜かれても焦らずゆっくり自分のペースを守りましょう
六合目〜七合目
六合目から最初の山小屋まで
コースタイム70分
幸いにもこの日は天気に恵まれ
六合目に到着すると圧倒的な解放感と爽快感を頂戴しました
それと同時にこれから進む登山道が目の前に一望でき、途方もない挑戦を覚悟します
おいおい、山小屋の屋根すごく小さいぞ?
背の高い木々がなく見通しが良いので目標物が見えて
目視で確認出来たことにワクワクが止まらなかったのを憶えています
一歩一歩を踏みしめながら登山を再開、まずはつづら折りの割と緩やかな登山道を歩きます
『やはり砂礫で沈んで前に進まない』
『なぜかやたらと息が切れる』
ひたすらに脚を取られつつ、一歩!一歩!と自分を鼓舞しながら進みます
砂礫にゴロゴロとした石が混じり始め、徐々に岩場が目立ち始め
六合目から見えた最初の山小屋【花小屋】に到着しました
ここまでに出現する岩場の大きさは小さく、脚を高く上げずに進めますが、砂礫で脚を使い過ぎて疲労が蓄積しているので注意が必要です
私のような初心者の方は必ずここで休ませて貰いましょう!
花小屋から七合目【東洋館】まで
コースタイム100分
花小屋からは難易度が上がります
脚を高く上げ、膝を90度くらい曲げる岩場が多く出現、軍手をして両手をつく場面も出てきます
道幅も狭くなったり、後続者を気遣ったりと緊張はずっと続きます
ただ救われるのは山小屋が沢山あり、スタッフが応援してくれます!!!
七合目の山小屋はこちら
- 花小屋
- 日の出館
- 七合目トモエ館
- 鎌岩館
- 富士一館
- 鳥居荘
- 東洋館(七合目最後の山小屋、ここまで花小屋から約100分程度)
ソロ登山の人には心強い味方だ
救護所もあるから万が一にも対応してくれます
万が一にも途中で折り返すのであれば
この辺りまでには決めてください
折り返すにしても、この急登を下るのはとても大変です
うっかり転がり落ちたら大怪我に繋がるほどの急登、エスケープゾーンはまだまだずっと上です
くれぐれも慎重にご判断ください!!!
七合目〜八合五勺
七合目から八合目【元祖室】まで
コースタイム80分
七合目最後の【東洋館】をすぎると八合目の最初の【太子館】までの間は
岩場の急登がさらに激化します!
その後は少し楽ですよ
トレッキングポールを無理に使わず、ザックのハンドレストに指を通す
背中にかかる荷重を少しでも腕に移し高度を上げていき
気がつけば八合目、標高3000mを越えていました
太子館でひと息入れていると、ソロアタッカーと小話になりました
そのオヤジさん
夜中の1時に0合目から登山を開始!
上には上がいるもんだ!
高山病も手伝って思考が追いつきませんでした笑
なんでも写真を撮って申請すると表彰されるとか?
ごめんなさい、オヤジさんボソボソ喋るんでぼんやりでしか聞いてませんでした笑
八合目の山小屋はこちら
- 太子館(七合目から続いた岩場の急登は一旦落ち着きます)
- 蓬莱館
- 白雲荘
- 元祖室(標高3250m)
登山の安全祈願に寄った写真右上の神社
お参り後に石段で躓いて転びそうになりました(危うくレスキュー案件です)
皆さんもくれぐれも気をつけてください!
八合目から本八合目を通り八合五勺【御来光館】まで
コースタイム20分
石の階段→山小屋→石の階段→山小屋
ループが続きますがそこまでキツくはない印象です
登山道からの景色も楽しめる余裕があるのもこの辺り
本八合目終点の上江戸屋さんまでは鼻歌交じりで登りましょう
本八合目の山小屋はこちら
- 富士屋ホテル
- 上江戸屋
- 本八合目トモエ館
トモエ館を過ぎるとヤツが帰ってきます
脚を掴まえて苦しめる砂礫の登山道
しかし、六合目ほどではなく石もゴロゴロ転がって先ほどよりは歩きやすい
すでにHPはレッドゾーン
次が登山道最後の山小屋だよ!
八合五勺の山小屋はこちら
- 御来光館(標高3450m)
ここを過ぎると山頂までトイレはもちろん腰をかける場所もありません!!!
御来光館を過ぎると九合目に向かいますが先はまだまだ長いですよ!
手持ちの水分が足りない人
行動食が足りない人
ここが最後です
必ず確認して山頂を目指しましょう!!!!!
八合五尺〜九合目、そして山頂へ
コースタイム60分
いよいよラストスパートです
『そこに見えていて手が届きそうな山頂に、登っても登っても辿り着けない』
これが率直な感想でした
標準のコースタイムは60分前後の残りは立ったの標高差176m
ちょうど高尾山の半分くらいでしょうか
疲労感はMAX、相変わらずの砂礫に石もゴロゴロ、ケガをしないように一歩を確実に踏みしめて歩きます
ここまできて断念する人はそういないでしょう
ただペースは相当遅く、下山を考えるとお鉢周りは難しいか?
そんなことを繰り返し考えながら登っていたと思います
もう間も無く!
帽子を脱いで一礼して通ります
そしてついに
ゴール!!!(吉田ルート山頂)
山頂の施設、行けなかった日本最高峰【剣ヶ峰】
初挑戦のコースタイム7時間30分
公式コースタイムのプラス1時間30分で完走です(ダメダメでした)
山頂施設
吉田ルートの登山道開通期間は例年7月1日から9月10日まで
最終日に向けてこの日は山小屋も片付けに入ってる期間でした
全ての施設が休みでした、残念でなりません!
これも下調べが甘かった私のミス、あとは八月に行けなかった社畜っぷりの弊害か
やってないものは仕方ない!ただお参りはしたかったなあ………
お鉢回りと【剣ヶ峰】
火口を中心に富士山を一周するお鉢回り
これ、およそ1時間かかります!!
登山口を6:30に出発、到着したのが14:00
標準コースタイムでは下山に4時間!!!
18:00のバスに乗る
そして流行病の影響で富士スバルラインが19:30に一旦閉鎖(また深夜に開通とのこと)
これに間に合わせるためには到底不可能!
こちらも断念し記念撮影して10分休んで下山口に向かいます
下山(吉田ルート)
しつこくて申し訳ありません、アレです下り勾配+砂礫の下山道!
下りと侮るなかれ!踏ん張りが効かず何度も何度も転びます!!!
トレッキングポールを装備、靴紐を締め直して再び歩き出します
急ぐ気持ちを抑えつつもタイムアップに焦り、若干小走りで駆け下ります
若いスニーカー2人組に出会いました
やはり小石がバンバン入ってくるらしく大苦戦!ハイカットの登山靴でも入るしどうしようもないですね!
しかしその靴で登りきったとは流石の20代
羨まし過ぎる笑笑
人の心配をしてる矢先に大転倒!そして若者は大爆笑!!!
恥ずいな
クッソ恥ずい!
そんなこともありつつ17:30無事に下山できました
もうぐったり満身創痍ですよ
そして頭がガンガン痛む
下山口で待機されている看護師さん曰く
下山時の水分不足による高山病、たくさん水を飲んで排泄し、家に帰れば治りますよ
とのことでした
流石看護師さん
家に着く頃にはケロッと治ってました
水分補給、本当に大事ですね!
初心者のお鉢回りについてのタイムスケジュール
天気も良く最高のコンディションあっても、初心者の私では絶対に間に合わないことを知りました
来年はこのスケジュールでお鉢回りを実現、最高峰を踏破したいと考えました
送迎バスを待っていると間に合いません、2km前後の登山道までを脚慣らしと高山病対策のために歩き進めましょう
到着後はトイレとストレッチ、朝食を済ませて過ごします
送迎バスを待つよりも2時間早くスタート
標準コースタイムにプラス1時間して計画
30分の食事休憩を挟んで最高峰を目指します
休憩も挟んで1.5時間を用意、辿り着けたことがないので予定です 辿り着けたら更新します
トイレは必ず済ませてからスタートです 水分補給を忘れずにゆっくり下山します
ひと息ついてゆっくり帰ります
こんなに上手くいくのでしょうか
山頂でゆっくりしたいのであれば、もう1時間早くスタートしてもいいかも知れませんね
来シーズンまでトレーニングを重ねつつ熟考します
最後に
富士山が初心者に優しくないレベルなのが充分伝わったかと思います
稚拙な文章を最後までお読み頂きありがとうございました
登山は自己責任です
最低限必要な装備を確実に準備する、当たり前ですが体調管理
そして下調べで自分のレベルを見極めましょう
そして万が一の時の登山保険もお忘れなくっ(ヘリ救助は多額の費用がかかります)
みなさん!安全に楽しみましょう!
それではっ
おわりでーす